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2026年03月02日 13時 [携帯、モバイル関連/研究・調査報告]

Counterpoint Research HK Limited

2025年スマートフォンのグローバル平均DRAM容量を発表〜過去最高の8.4GBに到達し、メモリ不足が成長の足かせに〜

カウンターポイントリサーチ (英文名: Counterpoint Research 以下、カウンターポイントリサーチ社)は、スマートフォンのグローバルにおける平均DRAM容量は2025年12月に8.4GBとなり、2024年12月の7.4GBから増加したという調査結果を含むHandset Model Sales Trackerによる最新調査を発表致しました。


カウンターポイントリサーチ社のHandset Model Sales Trackerによると、スマートフォンのグローバルにおける平均DRAM容量は2025年12月に8.4GBとなり、2024年12月の7.4GBから増加しました。OEMは2025年を通じて、ラインアップ全体でメモリ容量を引き上げるのではなく、メモリ構成を概ね据え置く傾向が強く、増強の中心はプレミアム帯に限られました。その要因は、多くの価格帯では既存容量で性能要件を満たせていたためです。2026年は、メモリのコスト上昇と供給制約により、OEMの関心がスペック強化から利益率の確保へと移りつつあります。

メモリ不足は、現行のメモリ価格水準においてBOM(Bill of Materials・部品表)コストの経済性を変えつつあります。BOMに占めるメモリの割合は急上昇しており、2025年にはiPhone 17 Pro MaxのBOMの10%超に達しました。これは2020年のiPhone 12 Pro Maxの8%と比較して大きな伸びです。さらに、LPDDR5X RAM 16GB〜24GBとUFS 4.0ストレージ 512GB〜1TBを搭載するフラッグシップでは、今回の価格上昇局面により、メモリが総BOMの20%超を占める場合もあります。

図: 価格帯/ブランド/地域別によるスマートフォンにおけるグローバル平均DRAM容量・2024年12月と2025年12月の比較


[資料: https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM3Nzc0NSMzNzAzODgjNzc3NDVfRXlmSWxsYW9ObS5wbmc.png ]
出典: カウンターポイントリサーチ社Global Monthly Model Sales Tracker, Dec 2025

市場動向に関して、カウンターポイントリサーチ社リサーチ・ディレクターTarun Pathak氏は次の通り述べています。
「Appleのスマートフォン平均DRAM容量は2025年12月に約10GBに達し、前年同月比で2.2GB増という過去最大級の伸びを記録しました。これはiPhone 17 Proシリーズを12GBへ増強したことが主な要因です。Appleは長年、メモリ容量を段階的に増やしつつ、ソフトウェア最適化でDRAM容量の少なさを補ってきました。しかし今回、高容量かつ高速なメモリへ移行することで、iPhoneをApple Intelligenceに備えさせ、大規模AIモデルを端末内でローカル実行できるようにしています。」

主要スマートフォンブランドの中では、Huaweiが2025年12月時点で平均DRAM 12GBと最も高く、その背景として、中国でプレミアム帯に注力していることがあります。中国市場では、仕様強化が市場シェア維持とプレミアム・ポジショニング強化の中核戦略であり、Huaweiは現在、旗艦モデルでDRAM 12GB〜16GBを標準として提供しています。

価格帯別のDRAM増加に関して、カウンターポイントリサーチ社シニア・アナリストKarn Chauhan氏は次の通り述べています。
「プレミアム($600以上)セグメントの平均DRAMは、iPhone 17 Proシリーズの影響で2025年12月に約11GBへ到達しました。販売台数で7割超を占めるAppleの存在感により、Androidフラッグシップとのメモリ差は従来よりも縮小しています。プレミアムに続いて、低価格($100未満)帯が平均DRAMの前年同月比伸び率で2番目に大きく、8%増となりました。一方で、中価格($100〜$399)と高価格($400〜$599)は、それぞれ3%増、2%増にとどまりました。」

低〜中価格帯は、影響が最も大きくなる見通しです。旧世代DRAMの供給が短中期で戻りにくいためです。これらの価格帯は価格感度が高く利益率も低いため、OEMがメモリコスト上昇分をそのまま販売価格へ転嫁すると、販売に影響が出やすくなります。その結果、収益性を守るために、カメラモジュール、ディスプレイ、オーディオなど他部品のグレードを落とす動きが出ており、エントリーモデルの一部ではDRAM構成を引き下げるケースも見られます。

メモリ供給と市場戦略に関して、カウンターポイントリサーチ社リサーチ・ディレクターMS Hwang氏は次の通り述べています。
「OEMはメモリ不足に対応するため、LPDDR5対応チップセットへの移行、メモリ搭載量の削減、プロダクトミックスの調整を進めています。メモリはプロセッサに付随するコンポーネントであるため、低コストのLPDDR5対応チップセットが広く普及すれば、需要は速やかにそちらへ移行していくことでしょう。」

2026年は、ハイエンドスマートフォンでは、重いマルチタスクやオンデバイスLLM実行に十分な容量を提供する12GB DRAMが標準化しつつあります。しかし、メモリ不足でBOMに占める比率が高まる中、OEMは積極的なスペック強化よりも利益率の確保を優先しています。そのため、多くのフラッグシップは2025年のメモリ構成を維持し、大幅な増強はウルトラ・プレミアム層に限定される見込みです。

この戦略は、SamsungのGalaxy S26ラインアップにも明確に表れています。Samsungは128GBのエントリー仕様を廃止し、開始価格を$899へ引き上げることで、メモリコスト上昇分を同等仕様の単純値上げではない形で吸収しています。価格面の負担は主にS26 Plusに集中しており、ストレージ構成に応じて$100〜$180の値上げとなり、利益回復の中心モデルになっています。一方、S26 Ultra 256GBは$1,299で据え置きとなり、ウルトラ・プレミアム帯の価値を下支えしています。総じてS26ラインアップは、DRAM増量ではなく、ラインアップ設計と価格構成比によって上昇するメモリコストを管理しつつ、消費者から見た価格の印象を安定させるというOEMの姿勢を示しています。


本プレスリリースに関する詳細並びに情報は、こちらからご覧いただけます。
https://counterpointresearch.com/en/reports/Global-Handset-Model-Sales-Tracker-Q4-2025

*本プレスリリースは2026年2月26日に発表されたプレスリリースの日本語版です。原文はこちらをご参照ください。
https://counterpointresearch.com/en/insights/Global-Smartphone-Average-DRAM-Hits-Record-8.4GB-in-2025

今回の発表は、チャネル情報、POSデータ、ディストリビューターアンケート調査、公開データなどボトムアップデータソースとトップダウンリサーチの組み合わせによるカウンターポイント社独自の調査方法で実施したものです。

【カウンターポイントリサーチ社概要】
テクノロジーエコシステム全体にわたる製品を専門とするグローバル市場調査会社です。世界の主要なイノベーションハブ、製造クラスター、商業センターに拠点を構え、スマートフォンOEM、チップメーカー、チャネル企業、大手テクノロジー企業など、幅広いクライアント様にサービスを提供しています。経験豊富な専門家が率いる当社のアナリストチームは、経営幹部から戦略、アナリストリレーション(AR)、市場情報(MI)、ビジネスインテリジェンス(BI)、製品・マーケティングの各分野のプロフェッショナルまで、企業全体のステークホルダーと連携し、市場データ、業界のソートリーダーシップ、コンサルティングといった幅広いサービスを提供しています。
公式ウェブサイト: https://japan.counterpointresearch.com/



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