エンタドライブ株式会社

弊社はカジュアルオンラインゲームの開発・提供をしています。一昨年からモンスターを育ててレースに出し、将来は他のモンスターとかけあわせて次の世代でまた遊ぶというモンスター育成レースシミュレーション「モンスタートレイル オンライン」というゲームを開発、運営しています。

無料でゲームを提供しており、ゲーム中のアイテムを購入する際にお金を使ってもらうという仕組みになっています。国内発のオンラインゲームが珍しいこともあって大変話題になっています。

もともといつか自分で会社を作りたいと思っていて、どのような事業をやろうか探していました。きっかけは前職に就いていた時に韓国のオンラインゲーム会社と仕事をしたことでした。

それらの企業はベンチャー精神旺盛で、それに影響されてオンラインゲームに注目し始めました。世界的に見て成長市場にあり、ある程度メンバーをそろえられたこともあって立ち上げることを決心し、当初4人からはじめました。

企画をいくつか考え、それらを検討した結果、現在提供している「モンスタートレイル オンライン」を作ることにしました。

オンラインゲームのタイトル数をある程度増やし、それをどれだけの国でそれぞれ展開していくかが最重要です。ユーザーコミュニティをベースとしたビジネスなど、いくつかのビジネスを実行することができればいいかなと思います。登録ベースでは100万人を目指しています。現在は10代後半から20代前半の男性ユーザーが多いですが、私たちとしては女性が多くなってくれるといいなと思っています。

あとは、ゲームに登場させるキャラクターを擬人化させてユーザーが愛着をもってくれるようなものをつくりたいと思っています。

ユーザーを囲い込むというより、広くいろいろな会社と連携するということを考えています。家庭用テレビゲームは市場が成熟して開発費も高いことから新規参入がしにくいのが現状です。

しかし、ＰＣについてはそのハードルが大きく下がり、環境はだいぶ変わっているので新しいことをやるチャンスだと考えています。このチャンスを生かしてひとつでも自分たちなりのオリジナリティーのあるものをつくり、海外にも目を向けてゲームを開発・提供していきたいと思っています。

もともと創業段階から海外に進出して何百億円のビジネスをやりたいという目標があるのでまずは文化的特性の近いアジアから攻めてその後アメリカ、ヨーロッパと進出していきたいと思っています。今回のタイトルの成功をもって次の開発は早い段階からとりかかるつもりです。

また、オンラインゲーム上での新しい仕掛けもいくつか考えていています。「モンスタートレイル オンライン」もプレイヤーのモンスター同士のかけあわせがありますから、ユーザー同士のネットワークにつながりがでてきます。将来的にはいくつかコミュニケーションを促進するような仕掛けを提供していきたいと考えています。

ゲームで成功するにはまず、おもしろいかおもしろくないかが土台にあります。その上でさらにコミュニケーション要素を取り入れられているか、運営がきちんとしているか、ユーザーサポートをきちんと行なっているか、といった点も重要になってきます。これらの部分をしっかりと会社として提供していくつもりです。

今はまだ生き残ることに必死ですが、いつか世の中に高い価値を提供できるような会社にしたいですね。

オンラインゲームではまだまだ独自性の発揮できる領域が多く、一方、独立系ではデベロッピングとパブリッシングを両方やるようなところは少なく、オンラインゲームを一から作られている会社はわずかだと思います。

われわれが始めていることが、若い世代へのメッセージとなり、自分たちでも立ち上がろうとする人たちが増えることを期待しています。

現在提供しているゲームもそうですが、日本らしさをわかってもらえるようなオリジナリティーのあるエンタテイメントを創っていきたいと思っています。