株式会社レスキューナウ

　当社は、最新の情報技術を駆使して、危機に対する迅速な救援と復旧、復興と予防に貢献することを企業理念において事業を展開しています。最大の特徴であり強みでもある当社の危機管理情報センター「ＲＩＣ２４」では、24時間365日、危機管理情報をあらゆるリソース、独自のネットワークにより収集しています。

　TVや新聞等のマスメディアから得られる情報（マクロ情報）に対して、ユーザーやＮＰＯ、バイク便会社等と提携、広く情報投稿を働きかけることで得られるきめ細かいミクロ情報を収集し、ユーザーに届ける仕組みを構築しています。ＲＩＣ２４で情報収集にあたるスタッフは、緊急時に即時に対応できるよう会社から徒歩圏内に在住しています。

　そしてＲＩＣ２４で収集した情報を主に3つの事業として展開しています。
　1つ目は、各種メディアへ危機管理情報を提供するコンテンツプロバイディング事業「マイレスキュー」、2つ目が法人向け危機管理ソリューション事業「サードウォッチ」、3つ目が防災備蓄用品販売事業「ショップレスキュー」です。
　また、これら「ＲＩＣ２４」の運用を支えるシステムの技術力は、システム受託開発事業という形でも生かされています。

　?前述のＲＩＣ２４で収集された危機管理情報データベース（ＤＢ）は、災害発生地までの距離、災害のレベル、災害の種類といった属性をもって情報が整理されます。
　このＤＢからそれぞれのニーズにあった情報を個人ユーザーのみならず放送事業者、インターネットメディア等様々なニーズを持つ企業へ提供しているのが「マイレスキュー」です。

　?法人における危機対応として、ＢＣＰ（事業継続計画）策定の必要性が注目されている中で、当社の「サードウォッチ」では法人向け危機管理初動支援サービスを提供しています。
　危機発生時の初動支援としての安否確認、被害状況レポートの提供等とともに、危機に際する基本的な行動ガイドラインや対策マニュアルの策定を行なっています。さらには防災用品の備蓄、対応訓練の実施など、より実践的に役立つコンサルテーションサービスを総合的に行なっています。
　　
　?また現代であっても、災害時に自衛隊などの公的な救援部隊が被災地入りし、本格的な救援体制を構築するまでに丸一日必要となってしまいます。その一日の間をしのぐために必要最低限のアイテムを厳選した防災緊急キット「１dayレスキュー」などを取り扱っているのが「ショップレスキュー」事業です。
　実際に被災された方、帰宅困難者となった方々の実体験の声を参考に、長期保存を考えた製品、そして企業の机などにも収まるようにとＡ４サイズにパッケージ化したキットも提供しています。

　私自身、起業前は大手コンピューターメーカーで働いていました。危機管理という分野に注目し始めたきっかけは阪神淡路大震災です。
　私は東京にいて、衝撃的な神戸の情報をみていながら、「これは早く手伝いに行きたい」と思いましたが、マスメディアから得る情報では、どこで、何が必要とされているのか、どうしても具体的な細かい情報が十分に入ってきませんでした。

　そういった中で新しいメディア、インターネットが登場し、必要な情報を必要とされる方に届けるための新しい仕組みをつくっていきたいと考え、現在の事業を始めました。

　これまでは、情報発信という部分の役割が中心でしたが、今後は企業の『初動対応』支援へ特に力を入れていきたいと考えています。

　大災害発生直後の初動時には、従業員の安否確認や帰宅指示等の意思決定に災害情報の把握が必要です。しかしながら、企業の危機管理担当者が平時から災害情報を監視し、災害発生直後の混乱時に効率よく情報を収集することは大変困難です。

　初動情報支援サービスは、危機管理担当者に代わって、レスキューナウ危機管理情報センターが災害の発生と被害状況などの情報をリアルタイムで提供し、迅速な初動判断や関連部署への報告を支援します。

　この初動対応のスピードが、事業再開のスピードに繋がります。

　日本は世界で最も地震リスクが高く、世界で２番目の米国サンフランシスコの5倍ものリスクが存在しています。経営の効率化が研究され、サプライチェーン・マネジメントが進んだ結果、全ての活動が相互に繋がり、１箇所でも止まってしまえば全体が止まってしまうという事業継続性に対するリスクを背負うことになっているのです。

　新潟県中越沖地震の際に部品メーカーの生産がストップし、大手自動車メーカーのラインまで止まってしまったのは記憶に新しいところです。迅速な対応でリカバーされましたが、初動対応が遅れ、取引先への悪影響を取り戻せなくなってしまえば、取引そのものに影響を与えかねません。

　物流システムの進化とともに、新たに浮き彫りになった事業継続リスク。この重要さを知っていただき、初動情報支援を広めることで、企業の存続を災害リスクから守るとともに、高い災害リスクに直面せざるを得ない日本の産業の発展に役立って行きたいと考えております。