ハーモナイズシステム株式会社

当社はインターネット上の通信技術であるSIPを基本とした、VoIPソリューションと、VoIPサービスの提供を行っております。VoIPというと、IP電話だと思われがちですが、IP電話はあくまで一つのサービス形態で、この技術を使うことで、インターネット上の様々なコミュニケーション形態に応用していくことができます。

例えば、アフィリエイト広告への導入が期待されるのが、ウェブ電話というWEBブラウザから直接問い合わせ電話をかけられる広告のことです。これは、一コール毎に課金する広告モデル、Pay Per Callを可能とします。現在は、ホームページ上を閲覧したお客様から電話で問い合わせが来たとしても、電話を受け取った広告媒体主すらその効果を把握できない場合がほとんどですが、ウェブ電話を導入すれば電話問合せの数が全てログとなって残る為、オンライン広告の効果測定が可能になるほか、実際の問合せコール数に応じた広告価値をしっかりと享受できるようになります。

現在は全くといってよいほどHPの中の電話番号情報と情報通信網であるインターネットは融合していません。どの企業、会社のHPを見ても問合せのページには、メールフォームや、電話番号の表記しかありません。つまりユーザーは、ウェブを見ながら、電話を使ってコミュニケーションをとらなければならないのです。ミュニケーションをより一層円滑にしていくために、電話とネットがもっと高いレベルで融合すること、これが作りたいソリューションのテーマです。電話というインフラよりもレイヤーの高いアプリケーションとして電話を活用できないだろうか、という視点でサービスを作り込んでいます。

　インターネットのインフラを用いる通信ですのでコストが安くなるというのは当然ですが、現在普通に電話が掛かってきても、ネットにはログが残りません。そこで、これまで活用できなかったログが見られる仕組みを作りました。これによりWEBの利用実態が現実に近いものとなります。ネットと電話が融合されるという一つの事例です。ログのマネジメントをリアルタイムで行え、発着信履歴を瞬時に検索して、リアルタイムに集計して管理することが出来ます。

　これにより、電話をかけたい人と受けたい人に対して一般的なバナー広告など手法を問わず、音声を使って、かつコールログをマネジメントすることで、マッチング型Web広告やアフェリエイト広告展開などに応用することが可能になります。既に何社かと取り組みを始めています。先日上場されたメンバーズさんとはボイスアフェリエイトサービスを始めていますし。メディアフラッツさんとは携帯での音声アフェリエイトをやっていこうとしています。ネットの広告は見るものの、個人データなどの入力がめんどうだと感じる人向けに携帯と連動させて集客効率を上げるのが狙いです。

　他にもクロスメディアマーケティングツールとしても活用する事が出来ます。キャンペーンメールにHTMLタグを打ち込んで、携帯メールかPCのメール宛に発信します。つまりタグの部分をプッシュすると実際に電話を発信できるものにする。Eメールマーケティングで、電話をかけさせるような活用や、雑誌やWebの複数の媒体に電話をさせるためのソリューションとして提案しています。

　ポータルの会員IDなどのユニークIDと連動させることで、色々なデジタル広告媒体と電話との連動も可能になります。一つの広告手法ではなく、デジタル広告におけるソリューションとして、音声は位置づけられますので、マーケットポテンシャルはかなり高いと感じています。

　IP電話は経費を安くするものとして位置づけられてしまいがちですが、当社のクライアントには新たなコミュニケーションツールが新たな価値を生み出し、売上げを向上させていくためのソリューションになるという考えのもとに導入いただいておりますし、今後もこういった考えを浸透させていきたいと思います。

　我々はIP電話、そしてその技術を使ったイノベーターでありたいとは思っています。しかし、IP電話がやりたいわけではありません。技術そのものというよりはそれをどう活かすかというアイデアを出すフェーズに移行していくべきだと思っています。ただ、アイデアは技術の裏付けがないといきませんから、そういうバランスが取れた会社になっていけるよう頑張っていきたいと考えています。