株式会社創コミュニケーションズ

企業と社会をデザインで結ぶお手伝いを中心に事業展開しています。企業との結びつきの方法といては２つあります。

一つがコーポレートデザインとしてハウスエージェンシー的に機能するというものであり、もう一つは単体で印刷物やウェブなどのデザインを手がけていくものです。弊社の強みはワンストップソリューションであり、ブランドという軸に情報を串刺しにすることで強い力を発揮できるところです。なので、後者のように単体でウェブなどの依頼を受けたとしても、結局そういった情報ツールも企業のブランドの軸に串刺しにしないといけないのでビジュアルアイデンティティ(VI)まで全てやることがほとんどです。

コーポレートアイデンティティ(CI)はそれだけで機能しないので、企業フィロソフィーをもとにVIをどうするかを考えることが大事です。日本では有能なグラフィックデザイナーが簡単につくってしまうことが多いのですが、本来はそれだけでは片付きません。どうやってCI,VI共にいかしながら広告活動、広報活動を行っていくかが重要となってくるのです。私たちがデザインを通して提供する、顧客企業の取り組みは、社員への様々な情報発信としての内部への働きかけとブランドという切り口からいかに信頼をもってもらうかという外部（商品、企業にたいして）への働きかけの機能をもっています。

弊社が手がけたお客様の例としては、外資の会社が日本に進出してくる時に、日本語のマニュアルや建物看板、会社案内、カンファレンスなど媒体以外の全てを引き受けた経験があります。また、会社内部の人事部・営業部・販売管理部・不動産管理部に入って情報管理も弊社で行っているので総コミュニケーションが可能となりました。また、そうすることで、広報や宣伝部の担当者がやめても我々が情報を預かっていますから会社は一貫いて変わることはないのです。そこから信頼関係も生まれましたね。

また、ある会社では社員全員参加型のCIをやり、社員を活かしながら教育することで帰属意識をもたせることができましたし、インターネット販売の仕組みづくりをお手伝いして売上げに成果を出した会社もありました。このように、弊社は単なるウェブ作りや広告作りではなく、企業ごとに分析をすることでその企業全体の仕組みを見直し、企業全体のデザインをしているのです。

学生時代にインダストリーデザインの勉強をしていて、そこで習ったことはデザインの根本でした。私たちの生きている世界の全てがデザインされているもので、それをいかに快適なものに表現していくかという考え方、そういったものに興味がありました。そうしてその学校を卒業して、入社した会社がテレビCM会社でした。しかし、テレビCMというものは非常に短命で3ヶ月くらいの命です。私はもっと歴史をつくりたかった。

日本の場合、媒体ありきで媒体にどうアピールするかが重要であり、それにぶらさがるのがディレクターやデザイナーです。企業が元気になる仕組みとしての媒体がテレビであり、売るためのツールがイベントという考えかたであり、媒体の枠を持っている広告代理店があらゆる会社の広告、広報活動を担当しています。

しかし、欧米は企業が良くなるためにいろいろなアイディアを出しながら会社を大きくしていくというデザインでした。そういった考え方は、私が学生時代に勉強していたこととも重なったのでそれを日本でやろうと思うようになりました。欧米で行われていた、企業全体の仕組みのデザイン、ワンストップソリューションをデザインでやろうと思ったのです。

今までのお仕事は紹介が多かったですが、今後は私が先導を切ってセミナーなどを開き、VIを中心に仕事をとっていきたいと思っています。また、単体でとったウェブの仕事も全てVIにつなげていけるような仕組みにしたいですね。

企業がもっている力についてのデザインを見直せばもっと良くなるし、もっと変わることができます。それは着地点はなくて永遠に続くものであると感じています。