株式会社グリーンロード

法人への上場祝い、移転祝い、就任祝い、送別会、入社式の装花・花束の製作をしています。現在、法人の取引社数は約300社で、IT、広告、人材、不動産系の企業様が多いですね。レンタル事業では、オフィス、マンションのモデルルームへの観葉植物のレンタルを行なっています。首都圏には1500棟のマンションが分譲されていると言われていますが、そのうちの300棟の観葉植物を弊社で取り扱っています。
造園事業は、マンションの中庭や、クリスマス時にリクルート様の本社の前に８mのもみの木を立て電飾をつけたりしていました。また、生花、観葉植物の店舗販売、ガーデニングなどを行なっています。法人向けサービスとレンタルで売上の半分を占めており、店舗の売上は全体の５％くらいですね。

納品時に届けた花をデジカメで撮っておき、後日その画像を請求書と一緒に発注者へ送っています。次の注文時にその画像を元に、今回の花のイメージを相談できます。
また、届けた後のアフターフォローも弊社では徹底してサービスしています。アレンジメントタイプの花だと賞味期間は約一週間ですので、納品の2〜3日後に一度、花の手入れを行なっています。枯れてしまった部分の花を抜いたり、水を足したりすることで持ちがよくなるのですよ。それぞれ花により賞味期間は違うので、その花に応じたアフターフォローをさせていただきます。最終的に枯れてしまった花を撤去する所まで行っています。

他社との差別化とは、細かいサービスの繰り返しです。細かい心遣いの結果、訪問先の企業様の中での評判が上がり、他部署からの注文依頼も増え、自然と広がっていきます。
花のメンテナンスに伺うと、その分人件費などのコストはかかります。しかし、弊社は労働集約型の商売なので、出店しないかわりに人や車を導入しています。人や車を多くすることで、多くの企業に訪問することが可能になり、アフターフォローもできるのです。かかるコストをどう効率化していくかが重要ですね。

柄にもなく花が好きだったということが率直な理由です（笑）。前職はリクルートという会社にいたのですが、優秀な人が多く、上を目指すのは難しいと思い、6年間働いた後、花屋をやろうと決めたのです。私が花屋を始めてから、実際の花の仕入れ値と販売価格にかなりの差があるなと思いました。通常の花屋は、見込み仕入れをします。花にはロスがあり、仕入れた花のうちの約3割はロスになるのです。花の販売価格が1000円の場合、300〜400円はロス分として代金に含まれている計算ですよね。もし、ロスが出ないようにすれば、価格競争に勝つことができると思いました。そこで、必要量だけを100％買い付けられるように、お客様から発注を事前にいただいてから仕入れるようにしたわけです。

1997年に起業しましたが、設立当初は、法人需要のお客様を対象に販売及びレンタルを行なっていました。法人ルートの開拓は、リクルート時代の担当取引先の方々から始まりました。リクルートの人たちは独立後、IT系や人材系の会社を作る人が多いのですが、私だけは全く異業種だったので、ライバルではなく皆、仲間になったのです。
真面目に仕事をしていると、そのつながりで自然と新規開拓してくれる方も多くなります。たとえば、A社の秘書さんがB社に移った時にそのまま使って下さいます。秘書の方は便利な手持ち業者を持っているほど、能力があると判断されるそうです。秘書同士の情報交換もしているので、自然と広まっていくのですね。私自身、そのような流通網があるとは知らず、大変ラッキーでした。

他の業態の話を聞くと、インターネットから入ってくるお客様が多いようです。取引社数を増やしていきたいので、インターネットをどのように使ってお客様を増やしていくかがここ1〜2年の大きな課題ですね。今まで自分の足で取引先を開拓していましたが、それだけでは特定少数になってしまいます。不特定多数に広めていくには、「インターネットがひとつの大きな販売チャンネル」となります。今年(2008年）には、インターネットでのプロモーションを開始しようと思っています。
もうひとつは法人開拓です。紹介がメインとなりますが、それ以外の方法も考えていこうと思っています。また、ブリザーブドフラワーの展開も考えています。今後ますます需要も増えてくると思いますので、どんどん商品を増やしていこうと思っています。
売上は、前期（2007年）が２億８千万円。今期（2008年）はこのままでいくと３億６千万円までは見えています。来期は、４億円のラインにのせていきたいですね。

「便利な花屋さん。使い勝手のいい花屋さん」を目指しています。そして、社員が活き活きと働いている会社でありたいと思っています。 　現在の店舗は東京の根津にありますが、今後は、山の手線の反対側にも拠点を持ちたいですね。そして、名古屋、福岡などの主要都市に拠点を広げていきたいと思っています。