保険マンモス株式会社

もともとはソニー生命にいましたが、商品力のある保険なのに、お客様まで届きにくいという流通形態の問題で、保険のシェアがなかなか伸びないことに大きな疑問を持っていました。そんな折、海外ではインターネットを通して生命保険を流通させる方法が盛んだと知り、状況を打破する方法として、社内でそういったビジネスモデルを構築したいと提案しましたが、保険をface to faceで売る営業力が武器であったことから、インターネットを営業の主軸としたビジネスモデルは社内で行うことはできませんでした。それなら、自ら起業し、インターネットを通して生命保険を売るという新ビジネスをやろうと決意したのが起業の経緯ですね。

保険選びにおける最大のポイントは、FP選びであるといっても過言ではありません。というのも、お客様にとって保険はなじみが薄く、自分にとって何が必要で、何が最適なのかというような「選択基準」を持っていないお客様がほとんどです。弊社ではFP選びというところまでトータルでサポートし、FPを通しての最適な保険選びを提供することができる強みを持っています。同じ土俵であるインターネットで、似たサービスというものを探してみると、保険を「比較する」という形で保険を案内しているサイトがあります。ところが、先にも述べたとおり、ほとんどのお客様は選択基準を持っていない。比較という形だとしても、お客様に保険を選ばせるというのは限界があり、弊社のFP選びまでサポートするビジネスモデルは他のサイトと一線を画すものですね。弊社のサイトは、保険を比較させるというものでなく、いい保険を選ぶための「選択基準」をカスタマーに知ってもらうという思いが込められています。

たとえば、保険を買いたいと考えているお客様と、全国の250人の独立系FPとを、サイト上でマッチングさせるというモデルがあります。ここまで多くの独立系FPを囲い込んでのビジネスモデルは弊社だけだと思います。FPの選定においても、カスタマー重視のサービスを提供できる人間なのかどうかをヒアリングを通して判断し選定を行うことで、質の高いFPのみとお付き合いさせてもらっています。

弊社では、全国の250人の独立系FPのみとお付き合いさせていただいています。FPには会社専属のFPと独立系と呼ばれるFPがおり、大手会社でのFPは前者ですので、当然、その会社の保険を売る傾向が強いため、お客様に最適な保険選びをするとは限らない。一方、独立系のFPにはそういったしがらみがなく、よりお客様に適した保険を案内することができるため、弊社では独立系FPのみとお付き合いしています。
　さらに一人のお客様にFPが担当という形でつくため、すべての作業を担当のFPにやってもらえるという利点があります。例えば、結婚して名義が変わったなど、契約後のさまざまな問題を担当のFPが解決してくれる。そういった意味でも独立系FPのみと付き合っていることで質の高いサービスが提供できていると思います。

２００８年には、上場を視野に入れたVCからの資金補充を考えています。その上で、上場に耐えうる事業にしたい。サービスを広げるといった意味では、現在お付き合いさせていただいているFPを1000人程度にまで増やし、全国に行き届くサービスにしたいと考えています。また、新たな動きとして、新サイト立ち上げや、それに伴う新会社設立も考えています。そのほかには、他社ブランドを借りコンテンツのみを提供するOEMという形で他社とのアライアンスをし、コンテンツ制作における作業効率を高めていきたい。他社からブランドを借りるという一方で、自社のブランド力を磨いていくことも考えていて、具体的にはSEO対策をさらに進めて、ブランド力向上を図りたい。その他に、今まで行っていなかった試みとして、新聞での集客を行っている保険代理店とアライアンスを組み、コンテンツを紙媒体にも提供することも考えています。代理店の集客を手助けする一方で、代理店の媒体を通して適した保険選びというものを啓蒙していきたいと思います。今、具体的に考えているのは、「あなたの保険は本当にあなたに合っているものなのか」という保険の抱える問題点を漫画を通して提起していきたいと考えています。さらに、社会貢献できる事業としてユニセフ等との展開を考えています。　今までと違った動きとしては、マーケティング業務で広く多くの企業と付き合っていくことも考えています。現在、我々のターゲットとしている会社にマーケティング材料となる情報を与え、その対価としてインセンティブを得る。さらにそのインセンティブは、保険マンモス顧客のインセンティブになるという「てもみん」のようなシステムについても考えています。