イーエックス・アルティザン・システムズ株式会社

ＩＴプロジェクト支援、ITコンサルティング、システム開発の三本柱で事業を行っているＩＴコンサルティング会社です。現在ではオフショア開発に力を入れており、日本で設計したものをベトナムの子会社で開発・テストを行う効率的な開発を推進しています。

様々な会社での勤務経験から、SEが安心して働くことのできる会社をつくりたいと思ったのがきっかけです。

コンピューターと出会ったのは早稲田大学在学時でした。当時コンピュータサークルに所属しており、インターネットとも同時期に出会いました。“これからはインターネットの時代”という風潮があり、日々発展するインターネットの世界を知り、サークルとしての活動だけでは物足りなくなった私は、とあるベンチャー企業にアルバイトとして採用され、後に正社員として正式雇用されました。丁度ベンチャーブームと重なった時期でしたので、毎日が変化に富み、多忙ながらも仕事は非常に面白かったですね。給与が比較的安価でしたので大変でしたが、エンドユーザーのサポート業務からスタートし、最終的にシステム開発をおこなう部署にてSEとしてプロジェクトに携わっておりました。

ベンチャー企業を立ち上げたくてベンチャー企業に就職したのですが、上場する気配もなく、自分で資金調達や思い付きをビジネスに落とし込むスキルがなかったので、どのようにしてベンチャー企業を立ち上げるかを模索しはじめたときに、スキルを身につけた自分の市場価値が、以前よりもずっと上がっていることに気がつきました。

「なるほど、スキルを身につけると、自分の価値、すなわち報酬として評価されるのか！」

そのことに気がついた私はプロジェクトベースの開発を行ないながらアイデアをビジネスとして落とし込むことができるように、プログラマ（PG）からシステムエンジニア（SE）、SEからプロジェクトリーダー（PL）、その次にプロジェクトマネージャー（PM）、ＩＴコンサルタントと経験をつみ30歳までには起業すると自分なりにキャリアパスを再定義しました。そこで市場価値をあげるために、当時希少価値があると考えられたオブジェクト指向開発方法論を習得し、この習得したスキルを元に某大手外資系コンサルティングファームのシステム子会社に転職し、大規模プロジェクトマネジメントが担当できるということで外資系パッケージベンダーにＰＭとして転職して、スキルと経験を蓄積しました。

外資パッケージベンダにありがちな話ですが、その後本社が買収されてしまい社内で動揺が広がった時に、以前働いた会社の営業担当からプロジェクトベースの仕事がすぐあるという話が舞い込みました。自分で定義したキャリアパスをすべて経験したということもあり、自分が常々不満に思っていたＳＥ35歳限界説を覆す、技術者としてキャリアを蓄積してきた人が35歳以降も安心してキャリアを蓄積できる会社を自分でつくろうということで、起業の決心をいたしました。

起業後、自分が大規模プロジェクトのコンサルティングを行ったことで、人脈を築くことが出来ましたが、「売り手市場」の日本だと人材の採用がコストとボリュームの点で厳しい。そこで優秀な人材がたくさんいるアジア近隣諸国に着目。国外におけるオフショア開発を行うことで、開発コスト削減と体制構築を図ると同時に、現地のＩＴ人材の育成と社会貢献ができればと、ベトナムに進出しました。最終的にベトナムを選んだ理由は、ベトナム人の国民性が日本人に最も近いと感じたためです。

日本では、今年中に社員数を10名程度に増やす予定です。来年度は3億円の売上を目指します。3年後の株式上場を目標として捉えているので、売上高、利益率、内部統制に力を入れたいと考えています。
Enterprise Project Management事業は、開発管理システムと人材（オペレータ）の両面を提供するビジネスです。弊社にシステム開発管理を依頼すると、然るべき成果を求められる業務をご担当されるお客様が業務に集中でき、手足が必要となる部分については、かゆいところに手が届くようなサポート体制でお客様のプロジェクトをサポートする、というコンセプトです。他社ではライセンス費用に莫大なコストがかかりますが、弊社では、ライセンス費用をおさえ、尚且つ要員もついてくるといった差別化を図っています。もちろんシステムだけでも販売可能です。

ベトナムオフィスについては日本の5倍くらいのスピードで発展させたいと思っています。ヒューマンリソースをもとに様々なサービス展開をしていきたいと考えています。

他社との差別化として、弊社ではスピードを意識しています。海外子会社を設立し、時差を活用した24時間（ノンストップでの）開発ができるようになりたいと思います。そしてそのスピードをもとに優秀な人材の能力を新規事業開発に集中させることで、21世紀のリーディングカンパニーとして新たな事業を発展させていきたいと考えています。