株式会社ビジュアルワークス

事業内容は、モバイルでメディアを提供するということがベースになります。特徴としては、当社からコンテンツを制作し提供するのではなく、当社はモバイルインターネットを楽しむ為のツールの提供を行い、コンテンツを作るのはあくまでユーザーであるということです。当社の運営する代表的なモバイルメディアが「フォレストページ」です。フォレストページは無料でメディアをユーザーに提供して、企業より広告をいただくビジネスモデルで運営しております。また月額315円の課金モデルで携帯小説コミュニティサービス「フォレストノベル」も運営しております。

フォレストページはユーザーの95％が女性で、さらにその中でも女子中高生が9割を占めています。会員数は現在130万人、ユニークユーザー数が167 万人、月間PV数が16億PV、PCを含めると月間20億PVの、日本最大級の女子中高生に特化したモバイルメディアになっています。フォレストページを中心にユーザーの特性を見て、さらに特化して遊べる場所がフォレストノベル、フォレストスクールです。
女子中高生3,4人に1人は何かしらの形で弊社のサービスを利用いただいているのですが、充分に使いこなせてないユーザーに対して、段階的にユーザビリティを追求していきたいと思っています。とにもかくにもモバイルを利用する上でのプラットフォームになっていければと思っています。
フォレストページ利用者の6〜7割の方が小説機能を付けてらっしゃるのですが、さらに自分の執筆した小説を読んでもらいたい、高めていきたいというユーザー向けに、「フォレストノベル」があります。現在1万3千人ほどの会員がおり、ユーザーにとってはユーザー同士が互いに高め合う、ある種文壇のような小説コミュニティとなっています。意識の高いユーザーにとっては成長を加速できる良い環境になっており、その結果として立て続けに、フォレストノベルから書籍化作品が出ているのだと思います。
利便性においても、検索性を高め、更新のお知らせをするであるとか、痒いところに手が届く、携帯小説の書き手・読み手にとってユーザビリティの高いシステムになっています。結果「フォレストページ」では読めないものが、「フォレストノベル」では読めるといった図式が成り立っており、質の高いお客さんを順次送り出せる仕組みが出来ております。
今後は「フォレストノベル」のユーザーとマスメディアへの橋渡しが、弊社のミッションになってくると考えています。各ユーザーの執筆作品の人気の底上げをし、ファンを作り、メディアに露出する。書籍化だけではなく、それに至る導線を弊社が支えていく、エージェント的な役割を当社が担っていくと思います。「フォレストノベル」のユーザーも十代が中心ですので、将来への夢や希望を持っている方がたくさんいらっしゃいます。同じ10代のユーザーが書籍化されたということがロールモデルになってユーザーを刺激し、「フォレストノベル」全体として創作していこうという意欲が高まっています。

会社設立は2003年7月になります。設立と同時に現在主軸となっているサービスである、「フォレストページ」をオープンしました。広告販売事業は設立した2003年12月から開始しましたが、初年度は業績が上がらず大変でした。クライアントやパートナー企業の助けを頂戴して、何とかやってこれたと感じています。
元来何が何でも起業してやるというタイプではなく、自分の力を100%発揮できるフィールドを探して経営者になったという感じです。会社員時代は、自分のポジションを気にせずに、様々な事に口を出して、自分のポジション以上の仕事を任される機会を得ていました。自ら積極的に動いている内に色々な課題や問題が舞い込んで来て、それを解決する中で現在の経営者というポジションに至っているのかなと思っています。
課題解決・問題解決を追求していると、自ずと責任を取る立場に立っていたというイメージかもしれません。直接起業のきっかけとなった出来事も特にありません。20代当時は、もっともっと色々な事をやっていきたいという想いだけでした。

当社としては、「フォレストページ」はモバイルインターネットで何かをするために便利なツールだと考えています。今後は流行りに左右されず、モバイルインターネット上で何か楽しむ為に「フォレストページ」を持っていると便利だとか、ネット上の生活が楽しくなる為のツールとして提供していきたい。「フォレストページ」というベースから、あらゆるテーマでサービス展開していきたいと思っています。
そのため企業としては、モバイルサービスのインフラ企業というポジションを目指していきます。そこで成長可能性のあるサービスは出来るだけ積極的にやっていきたいと考えています。サービスとしては操作性、安全性などユーザビリティにこだわり、サービス内容で勝負できるものを作っていきたいですね。
新たな展開の一つとして『ユアシネマ』という、ユーザー主導の映画製作企画を手掛けています。原作・キャスティング・主題歌の歌詞、撮影場所までユーザーからの募集を元に製作しており、一部のユーザーは実際にエンドロールにも名前が入ります。製作から映画公開に至るまで、一貫してユーザー主導で創り上げています。
ただ単に携帯小説が映画化されるのではなく、ユーザー主導で企画が立ち上がるので、当社はあくまでバックヤードを支える役割になります。映画のタイトルは『天使のいた屋上』というもので、11月に映画原作小説と主題歌CD『風の始り』が発売されております。

携帯を購入して、モバイルインターネットで何かコミュニケーションを楽しみたいといったら、ビジュアルワークスだと言われるように事業展開していきたいと考えています。当社がスタンダードになるという事を目指したいですね。当社はモバイルインターネットを楽しみたいユーザーに、あらゆる入り口を用意しておいて、気が付けばユーザーがよく使っているものがビジュアルワークスのサービスだったという状態が理想です。イメージとしてはGoogleが近く、そのような存在を目指しています。
きめ細かい日々のお助けツールであったり、自分のHPが楽しくなるツールをもれなく提供していくことがユーザーに選ばれる上で重要だと考えています。しっかりユーザー視点のツールを提供し続けていれば、ユーザーは自然に集まって、色々なコンテンツを創り、コミュニティーが形成されていきます。世の中の環境が変わっても価値が変わらないものを提供して、常にユーザーと繋がっていたいと考えています。

未だ未だ社会的にも認知されていないですし、企業として認知されていくことが課題だと感じています。勢いのあるモバイルインターネットビジネスというフィールドでビジネスをしているので、もちろん事業を成功させたいという想いも強く持っています。
現在幸いにも良いポジションで成功させてもらっているからこそ、まずは社員が自分の友達や家族などに「こういう事業をしている会社で働いているんだよ」と言った時に「それ、知っている」と言われるような企業になりたいと考えています。将来的には社会体に広く認知され、誰もが知っている会社になっていきたいですね。