株式会社アンビジョン

一言でいえば、モバイル専用のゲームを作っている会社です。企画・制作・運営全てを自社で行っています。特徴としては、全てのゲームにオンライン機能が搭載されているところと、完全会員登録制にもかかわらず115万ユーザーに利用していただいいるところです。代表作品は「ネバーワールドオンライン」というオンラインRPGシリーズです。

もともと起業したいという思いはありませんでした。子供の頃からテレビゲームが好きだったので、高校を出てからはゲーム系の専門学校へ行き、普通に就職を希望していました。しかし、学生の時にアルバイトしていたマルジュ社で開発者が不足していたので卒業してからもそこに留まり、仕事をしていました。その後自分の好きなゲームを作り、それを配信することで多くのユーザーに楽しんでもらうことがしたかったので、それを達成するために2005年4月に起業という手段を選びました。
起業当時のメンバーは私を入れて開発者3人だけでした。最初は新しい企画の制作を依頼されたのですが、コンテンツが具体的に決まっていませんでした。
そうした状況の中、当時ブラウザベースでMMORPG（多人数同時参加型オンラインRPG）というジャンルを携帯電話で再現しているゲームメーカーがなかったので、オンラインゲームを作っていこうということになりました。
起業から半年経った時にゲームを有料化しましたが、無料版のユーザーの約２５％のユーザーに有料化後も残っていただけました。そのように短期間にたくさんの登録ユーザーが集まったこともあり、auの検索結果で一気に上位表示され、その後は口コミで徐々に会員が増えていきました。

海外進出を考えています。海外では言語の壁があるので、現在現地のパブリッシャーとの提携も考えています。まずはモバイルゲームがある程度普及しているお隣の韓国への進出を狙っています。新しいモバイル文化を開拓・普及させていけたらいいなと考えています。

また、事業のマルチメディア化を考えています。ある作品をモバイル配信し、書籍として発売、最終的には映像を制作するといったように、ひとつのタイトルを様々なメディアに訴求していきたいと思っています。

さらにマルチプラットフォーム化も目指しています。現在ゲーム機種を超えた通信は不可能になっていますが、一つのタイトルを携帯でもニンテンドーDSでもPSPでもプレイできるようにして、どのデバイスを使ってもオンラインで繋がれるようなゲームを作っていきたいと思います。

今は携帯ゲームをしっかり制作しリリースしていく、基礎体力づくりをしていかなければなりません。やはりゲームには当たり外れがあり、どれだけマーケティングしたとしても、その作品がヒットする確信を持つことはできません。そのため能力のある開発者を確保し、社内の生産能力を上げることが必要だと思っています。そして、ひたすら面白いゲームを追及し、常に時代に合ったゲームを世の中に提供し続けたいと思います。

私は小さい頃からゲームにかなり影響受けてきました。ゲームから様々な感情を教わり、友達と繋がりのきっかけをもらいました。ゲームが今の私を作っていると言えるかもしれません。この会社を通して、今度は受け手から送り手となり、次の世代の子供たちに何かを伝えられればと思っています。そしてその子供たちが大人になった時に、飲み屋で私たちのゲームの思い出話に花を咲かせてくれたり、弊社の一員としてゲームの製作者側になってくれたらこんなに喜ばしいことはありません。そして最終的に目指すところは日本一のゲームメーカーです。収益、人材の質・量、世間での認知とあらゆる分野でNo.1を目指します。
ゲームは最高のエンターテイメントです。それを世に広め、多くの人を楽しませることが私とこの会社の使命です。