株式会社ブリスティア

カウンセリングを中心にハーブやクリスタルなどでの施術を行なう「BLISSTIA青山サロン」、そして、ハーバルセラピー専門のスクール「オルタナティブアカデミー」の運営とホームページでハーブやオリジナル商品の販売を行なっています。

メインとなるのはスクールとサロン事業で、だいたい全体の6〜7割を占めますね。物販のほうはホームページ以外に卸も行なっています。卸し先は、私たちの商品に興味を持ってくださった漢方系の薬局やリゾートホテル、またスクールの卒業生が運営する店舗など多岐にわたります。

「オルタナティブアカデミー」はハーブやアロマテラピーを専門に教える学校です。1990年ごろからアメリカやヨーロッパに渡ってさまざまな療法の勉強をするなかで、心理学者やハーバリストとの交流が生まれました。そこで学んだハーバリズム、アロマテラピー、フラワーセラピーを三つの柱とし、ハーブをホリスティックに日常的に活用する方法を教え、プロとして活躍できる「リアルセラピスト」の育成を行なうハーブスクールを立ち上げたのです。

1999年７月にスクールを立ち上げ、12月には広尾に路面店でショップを構えました。ショップは理想を追うあまり採算度外視で運営していたため、リピートして下さるお客様は多かったのですが赤字になってしまいました。そこで青山に新たにカウンセリング専門サロンを立ち上げ、カウンセリングそのものでお金をいただくモデルに切り替えることにしました。サロンでは、お客様一人ひとりのカウンセリングを行い、選んだハーブティの試飲をして味にご納得いただいた上で、その方専用のハーブティをカスタムブレンドで処方しています。マッサージの施術なども行なっており、お客様の状況に合わせてブレンドしたオリジナルトリートメント商材の開発も行なっています。

1991年、スタイリストとして活動していた20代の頃に体調を崩し、友人が見かねて紹介してくれたヒーラーに出会って治癒していただいた経験が、私を大きく変えました。そこで自分の知らないものが世の中にあることを知ったのです。このときからハーブやセラピーの勉強を始めて、さまざまな人と出会いと知識を積み重ね、1995年くらいまでに確立したものが、今の私のベースとなっていると思います。

会社の創業は1999年3月です。当時はゼネラルテラピストスクールの校長をさせて頂いていましたが、仕事の中での疑問や理想を追い求める気持ちが膨らんでいたところに、たまたま部下が解雇されることなどが重なって、皆が楽しく働ける職場を作りたいと思い、起業したのです。
最初は前職の部下たちと4名で始めました。創業時はスクールをメインに考えていましたが、当時はまだハーブに対する認知も低かったので、まずはお客様に知っていただくことから始めようと、広尾にお店を構えたのです。

ホームページを立ち上げたのもこのころです。ある産直商品を扱う会社から、商品を弊社の名前で販売したいというお話をいただき、その会社が立ち上げたホームページに商品のみを卸す形で販売を行なっていました。しかし、お客様から商品に関する質問やアドバイスを求める声が増え、その会社での対応が難しくなったことから、ホームページごと弊社で引き取って運営することになったのです。2001年から、いわば家賃として売上の20％をお支払いする形でスタートしました。そのホームページがフックとなって、電通を通して花王さんのプレミア商品を作らせて頂くようなお取引につながっています。

PRについては、自分でも不思議なのですが、前職のときからあまり苦労せずにテレビや雑誌に取り上げていただくことが多いのです。要因として考えているのは、たとえばハーブという商材はこれまでクラフト系など結構泥臭いイメージで扱われることが多かったのですが、弊社ではパンフレットやパッケージを化粧品に近いお洒落なイメージで展開しているので、メディアの方たちのアンテナにかかりやすいのではないかと思っています。そういった意味でコンセプトやデザインの力は非常に重要ですね。

私の妹である石原樹里が商品のデザインなどを全て担当しているのですが、その部分については強いこだわりを持って展開しています。そのせいか、プレスリリースやサンプルを送付すると、メディアのリターンが非常に多いですね。以前の広尾のお店でも、女性誌で取材を受けなかった雑誌はありませんし、テレビのキー局でもほとんど取材してもらっています。

ただ、メディアでの紹介を見て、弊社の商品を使いたいというお客様の声があっても販売ルートがないために、対応が後手に回ることもありました。とはいえメディアに載らないことには販売ルートも開発できないので、今後はさらに、ＰＲと販売のバランスを調整していきたいと考えています。

基本的に、女性をしっかり支援していける会社にしたいと思っています。なぜなら現在の子供の問題や、男性が元気でないといわれている問題も、結局は女性にかかっていると思うからです。これまでにさまざまなカウンセリングをする中で、女性には精神的な駆け込み寺が必要だと実感しました。日本には、現実に病気になったり体を壊したりする前にケアできるようなところが、今のところあまりありません。

私たちは、アロマテラピーのような香りで疲れを取って差し上げたり、感情や性格を少しでもケアすることで女性が楽になれたりすることを支援していきたいのです。大げさかもしれませんが、自然環境なども含めて女性が元気になれる環境がないと、子供たちの未来もなくなってしまうと考えています。こういった女性の地位の向上を支援する会社が繁栄することで、未来を変えていけるのではないかと信じているのです。

もちろん経営をしている以上、売上の目標もありますが、それよりも社会に貢献し、こんなところで役に立っているという実感が持てる会社でありたいと思っています。資金としても必要以上に欲しいわけではなく、自分の勉強やスタッフが楽しく働ける環境が作れる、そういう意味での資金づくりが大切だと思っているのです。