アットムービー・パイレーツ株式会社

弊社は携帯電話に特化した実名SNSのようなものを作っている会社です。
元々プロフィールサイトから始まっているので、より本物の人間関係が構築されるシステムをメインに考えています。
元々サービスを立ち上げた時はプロフィールサイトをモバイルに置き換えていこうと思っていました。若年層はプロフィールサイトにゲストブックを置いて、友達と交流したり、友達のプロフィールのリンク集として使っていて、コミュニケーションのポータルに近くなってきているような面があります。
弊社は、プロフィールから端を発して友達とのコミュニケーションをより活性化させるということを目指していきたいと思っています。携帯でやっていくにはシンプルなものがいいんですよ。必要の無い機能を取り払っていって使いやすくシンプルに、を心がけています。
「gumi」はPCのSNSで書かれる日記とは違って、自分が「今、起きた」「お腹減った」と一行だけで気軽に使えます。既存のSNSでは携帯ユーザーとPCユーザーのコンフリクトが段々出てくるかなと思うんですね。弊社のサイトは最初から携帯のユーザーが使いやすいように特化しているのでそこが強みになっていくと思っています。
登録者は、携帯サービスという事で中高生よりも上の世代は利用しないと思っていたら、意外に主婦層が多いです。
弊社のサービスの特徴の一つでもあるんですが、社会人は社会人とだけ、高校生と高校生とだけなど交流の場を制限しています。規制を厳しくしていくというのはユーザーからも望まれているのではないかなと感じています。

アットムービーという会社自体は映画のプロデュースをメインで行っている会社なのですが、
個人的にITがかなり好きで色んな事をしていたんです。その時にブログに書いていたら、弊社取締役の山田から突然連絡がきました。だから始まりはブログ友達です。
最初に立ち上げた時はDocomo様の「M-stage visual」というPHSを使った動画配信サービス用の動画を制作していました。だから実は世界初の携帯端末向けオリジナル動画を制作したのは弊社なんですよ。その次は、スカイパーフェクトTV様とau様と一緒にEZチャンネルというサービスを開始しました。
また、2005年のトリノオリンピックのネットプロモーションを行う時に、大きい動画をブログに貼付けて、コメントを入れるとテロップで流れる「突っ込み放送局」ものを作りました。その中でも、ものすごく盛り上がったのが予告編のテロップを自分で入れられるものです。一番人気が出たら、加藤ローサのオリジナルメッセージを動画で見ることができるというキャンペーンを行ったら、コメントが殺到しました。現場も盛り上がって楽しかったですね。このプロジェクトのメンバーはそのまま解散してしまったのですが、その後ニコニコ動画が出てきて爆発していてちょっと悔しいです。
その時に、今の映画のPRの延長線上でやっていくのではなくて、動画配信を事業化していく事が大切だと思い、山田とも相談して、今のビジネスに至ったといった所です。

弊社のサービスは携帯って使いにくいよねという所から始まっています。今はプロフィールサイトのようになっていますが、実は志はもうちょっと高くて電話やメールのコミュニケーションに代わるものを作りたいと思っています。携帯やメールが普及しているからといって、いつでも誰かに電話をかけたり、メールを送れたりするかというとそういうものでもない。コミュニケーションには心理的な障害みたいなものがあるので、それを取り除きたいなと思っています。最初の書き込みは自分の呟きを勝手に投稿してみたりして、他人が話しかけるきっかけを消極的に出していく事でコミュニケーションのハードルを下げたいなと思っています。
Web2.0のポイントは「共有」だと思うんです。今まで共有していなかったものを共有したことによって流行ったと思っています。本質的に目指していきたいところは、エモーショナルな部分、感動の共有です。
弊社の「ひとりごと」だったら、日記へのコメントが一行で続いてお互い会話形式にもなってくるし、消極的な日本人に向いているんじゃないかと思っていますね。

まだサイト自体、新機能をどんどん追加している状態で、まだスタートラインとして考えていたものの半分しかできていません。しっかりと完成させてから、ユーザー数を本格的に集めていくというフェーズになり、さらに次のフェーズで弊社のサイトの決定的な強みであるプロフィールページが大きくなってくると思います。登録されたプロフィール情報をもとに、その人の属性にあわせた広告を出稿できるようなシステムにするつもりです。
最終的に考えているシステムは、Twitterのように「今、なにしてる？」みたいなトピックがあって、友達のリストの所に「今、オンライン」とか表示されるんですね。そして、オンライン中で表示される「今の状態」にさり気なく位置情報がくっつくような形で、近くにいる人とリアルでのコミュニケーションが生まれるようになるといいなと思っています。

コミュニケーションの形を変えたいと思っています。従来のネット会社がやっているサービスは、全部ネット上だけで完結するビジネスモデルですが「gumi」では携帯の強みを生かして、どこにいてもその場ですぐにコミュニケーションが出来ます。携帯を使ってリアルとネットを繋いでいく事が弊社の強みだと思っています。
年内に会員一万人を達成して、それまでにどういうサイトにしたいかを固め、そこに向けて機能を作り上げていこうと考えています。
自分に対するコメントが来たとか、メッセージが来たとかを優先的に上に表示して、友達の更新情報をその下で確認できるようにして、飽きないように、濃いコミュニケーションをしていくサイトにするという所を目指そうと思っています。