株式会社ネクストソリューションズ

事業全体の約5割がEコマース事業、残り5割がWEBインテグレーション事業です。
Eコマース事業では、全体のプロジェクト管理を東日本本社（東京）で行い、システムデザインは西日本支社（大阪）、そして中国でオフショア開発をするという形をとっています。弊社ではサーバー管理、システム開発、WEBデザイン、プロモーション、マーケティング、ピッキングから商品撮影にいたるまで、すべてをワンストップサービスで行なうことが可能な体制をとっています。
WEBインテグレーション事業では、一般的なWEBサイトから大規模なWEBサイト構築まで提供させていただいております。
弊社のターゲットとしては、たとえば原宿をはじめ日本に5〜6店舗ほどあるOSHMAN'Sさんというスポーツファッションブランドなど、50億円以上の規模でリアル店舗を構えている企業様が多いですね。

弊社の一番の特徴は、ITシステム会社にも関わらず、神奈川に「ECファクトリー」という倉庫を持っている点です。活用事例としては、UrbanOutfittersさんがあります。ここは現在全米で1200億円くらいの売上があり、ワールドワイドでは約100店舗ほどの展開を行なっていますが、日本には今のところ店舗がありません。UrbanOutfitters本社はフィラデルフィアにあるため、われわれのニューヨーク支社で契約などのとりまとめをして、一次物流拠点としてロサンゼルスに商品を送り、そこからさらに商品を「ECファクトリー」に送ります。そこで商品撮影、カスタマーサポート、商品紹介のライティング、ピッキングから配送までをやらせていただいています。

商品さえあれば、それ以外の部分は弊社が全て請け負うことが可能なのですよ。アパレル系でしたらバイヤーもおりますので、店舗とは異なるネット商材の目利きにも自信を持っております。アパレル系以外でも、日本オラクルさんのECサイトやスペースシャワーTVさんのECサイト、他にもフルーツからアクセサリーまで商材も幅広く、ひととおりの業界での実績はあるといえます。
サイト構築も、PCサイトはもちろん、モバイルも3キャリアの公式サイトに対応しており、現在約20サイトほどを運営しています。運営は行なわず構築だけをさせていただいたサイト数だともう数え切れないほどですね。

大手企業の場合、子会社などでワンストップで倉庫管理までされるところもありますが、基本的には別会社を使われることが多いと思います。同一会社の中で、しかも海外拠点を含めてワンストップでできるのは、弊社だけではないでしょうか。

メリットとしては、とにかくスムーズに全ての業務を行なえる点です。業務ごとに別会社が請け負っていれば、それぞれの業務範囲の中でコストを切り詰めなければならないことも多いですが、同一会社内であればトータルの視点でコストを見直すこともできる。つまり狭い範囲でのコスト体質にはならないともいえます。
そういう意味でも、ワンストップで同一会社のように動ける弊社に依頼されることのメリットは非常に大きいといえます。

1995年、Windows95が発売された年に起業しました。そのとき私は17歳の高校3年生でした。当時日本ではまだ存在しなかったサーバーのレンタルサービスをアメリカのネバダ州のサイトで偶然発見したのがきっかけです。そのレンタルサービスに10倍くらいの価格をつけて日本で販売するという事業でした。この事業は現在も弊社のサービスとして残っています。もちろん、価格は当時の10分の1ですが（笑）。そのころ、レンタルサーバー事業を行なっている会社は日本には6社ほど、現在は数百から数千社あるといわれています。そんな時代だったのですね。

　事業はモノのやりとりをするのではなく、インターネットスペースの購入になるので、日本にいながらにしてネット経由で仕入れを行なっていました。そのままサーバーの販売もネットで行なっていたことで、購入していただいたサーバーを使ったWEBサイトのデザインやシステム構築の請負が始まりました。そうやって、サイトデザインからシステム構築、さらにECサイト構築、プロモーションと事業の幅が広がっていったのです。

先ほどお話したUrbanOutfittersさんのようなビジネスモデルを実現できる中小企業は、日本ではまだあまりありません。一緒にお仕事をさせていただくことによって、ネットからリアル店舗へ、しかもアメリカや中国など海外の別の拠点への展開につながるようなビジネスをしていきたいというのが、今後の一番大きな方針ですね。その中で物販に限らず様々なネットワークサービスを含めて提供していけたらと考えています。
また、日本企業だけでなく、アメリカ系企業に対するアプローチも考えています。アメリカ系企業はもともと日本市場を重視しておらず、日本進出は最後になりがちです。そういう意味ではアメリカ系企業の日本進出を促進する活動も、日本の逆パターンとして提供できるかなと思います。

われわれの規模の企業で、海外展開のアプローチを含めたサービス展開をしている企業は今のところ他にはありません。今後は国をまたぐWEBサイトの構築からECサイトの立上げ、物流を含めた全てをワンストップでできる会社としての活動のレベルと精度を高めていきたいですね。
海外展開という目的に向かって、社内環境の整備に力を入れたいと思っています。さまざまな国籍の人たちと力を合わせて事業を行なっていくためには、社内にお互いの多様性を認めあう風土が必要です。現在も半分近くが日本人以外のスタッフであり、今後ますます異文化の人たちが入ってくるなかで、さまざまな文化の人たちが気持ちよく仕事をしていける環境作りに力を入れていきたいと思っています。

拠点の展開の仕方や事業内容を今と変えるつもりはありません。大きく変えるとすれば、レベニューシェアのビジネスモデルを今より増やしていくことでしょうか。今までは、ECサイトの構築一式で2〜5千万円、その運用に対しても別途費用をいただくという考えでした。そこに今は売上に対して5〜20％の成果報酬をいただくというレベニューシェアのモデルを取り入れています。
海外拠点については、ヨーロッパ圏と中国の拠点の強化をメインに、3年後の段階では2〜3拠点まで増やしたいですね。

3年後の目標としては、フルレベニューシェアの事業の割合を、全体の5割くらいにもっていきたいです。つまり、受託開発部分と運用コストは弊社がすべてまかなって、その代わり販売した分の成果報酬比率を高めていくというような収益モデルです。そのためにも、共同事業ができるような新しいパートナー企業を探していきたいと考えています。
アライアンスについては年に10件弱はお話をいただいており、現在も、ソフトバンクさんとも業務提携して、24時間365日弊社の社員が現地に常駐できる体制を整えています。そういう意味では、現状でもアライアンスはかなり活発に行なっていますが、今後はさらに、異業種の企業と積極的に協業させていただきたいと思っています。

世界にたくさんの拠点を展開することももちろん目標ではありますが、そこでたいした仕事ができなければ、そもそも進出する意味がないと思います。進出した国に対して、きちんと価値を提供できるような企業に成長させていきたいというのが根本的な目標ですね。
着実に、密度濃く事業を展開していきたいと思っています。