アルカーナ株式会社

弊社はソーシャルメディアカンパニーとして、「ソーシャルメディア（ユーザ参加型メディア）」を世界に提供する企業です。具体的にはコンサルティング事業、サービスEC事業、ソーシャルメディア事業などを展開しております。
コンサルティング事業では、ブログやSNSなどソーシャルメディアのアドバイザリーやアドミッションを行なっています。取引先は、マスメディアや上場企業など大手企業が多いですね。基本的に戦略設計がメインですが、他にも新規事業に対するアドバイスやご提案、一緒にサイトを運営することもあります。
同時にコンサルティング事業では専門家と協業する試みも始めています。たとえばデザイン、ライティング、スポーツ、旅行、動物、恋愛の専門家などです。場合によっては、そのような人たちにコンサルタントになってもらい協業することもあります。
私自身もともとコンサルタントをしていたので、コンサルティングという文化が日本でもう少し根付かないかな、という想いがありました。コンサルティングはいわば「紙（提案や分析）」だけで報酬をもらうような職業で、なかなか日本のカルチャーにおいては難しい側面があります。しかし、すでに言われていることですが、知的労働は今後さらに重要視されてきます。そうなった時に、コンサルティングはもっと重要視されてしかるべき職業なのではないかと考えています。

「夢を売る」というサイト「ドリームエクスペリエンス.jp」を運営しています。「夢と思えるようなもの、既存では売られていないものを世界に提供しよう」というヴィジョンで始めた事業です。現在は、映画を製作する権利や、イルカと一緒に泳げる権利、新種のバラの命名権など、約100種類を公開しています。
たとえば、「足が速くなれる夢」では、元陸上競技のオリンピック選手に体育家庭教師をしてもらい、直接速く走るための指導を受けられるプランなどをご提供します。夢はオーダーメードにも対応しておりますので、お客様のご依頼に応じた対応ができます。
少々変わった夢では、「ドラゴンボールのカメハメハを撃ちたい」というご依頼がありました。弊社としてはどんな夢でも検討するというのがモットーなので、とりあえず某サイトの検索エンジンでカメハメハに関する情報を募集しました。すると、亀仙人のコスプレーヤーがどんどん応募してきたので、お客様も「そんなのはいらないよ」と。最終的には「気功はいかがですか？」とお客様にご提案しましたが（笑）。
他には、「芸能人にサーフィンを教えてもらいたい」というご依頼もあります。リクエストにかかる費用は、基本料金は無料ですが、芸能人関係はご依頼が殺到するため、その場合のみ3000円いただいています。
たとえ実現不可能であっても、実際にどのような交渉をしたかというレポートを報告しております。オーダーメインドの依頼内容は、「南の島を買いたい」「コピーロボットが欲しい」など、大変バラエティーに飛んでいます。基本的には実現可能なものはセッティングし、値段交渉をさせていただきます。
最近は法人様がキャンペーンで活用してくださるというオファーもあります。あるいは、夢提供人のネットワークに対してお仕事の依頼を頂戴することもありますね。こちらはコンサルティング事業とも関わるところになりますが。

自社のメディアとしては、弊社では海外のWebサービスを紹介するブログ「ソーシャルメディア.jp」を運営しています。海外のソーシャルメディアのトレンドを一望できるブログです。このブログは、私のインターネットサービス好きと、世界中のＷＥＢサービスを知りたい、調べたいという想いで始まったもので、研究の一環としても運営しています。
数年前から海外のブログを見続けているので、そこから面白いものを見つけてくるという嗅覚が養われたように思いますね。RSSリーダには1000以上のブログを登録しているので、日々数千の記事を見ています。そのように世界中のサービスを見ていると、やはり世界で使われるサービスを生み出したいという欲求はでてきますね。
ＷＥＢサービスの開発は海外の人とともに行う場合があります。現状は日本語ですが、今後は英語でのサービス展開も検討しています。現在はビジネスのマッチングサイトなどいくつかのメディアを開発中です。
海外では、毎日20〜30個くらいの新しいサービスが生まれています。日々追いかける私自身も大変なのですが、それを見て負けたくないなと思うのですよ（笑）。今後は人材採用を強化し、新しいサービスの提供により注力したいですね。

弊社のモットーとしているのは、個人をエンパワーメントすることで、そこに力を入れています。今後、ますます個人で働く人が増えてくると思います。そして、社会の主体がどんどん個人に移ってくると考えています。そういう時代に個人が活躍できる場を作りたいという想いがありますね。SNSとは、まさしく個人が動いていける場。マッチングもそうですし、ドリームエクスペリエンス事業もそうです。個人の方に刺激を与えていけたらいいなと思っています。

父親は起業家で、18歳の時から起業していました。その背中を四六時中見ていたので、そういう父の生き方が私に影響を与えたのでしょう。自然と私も、将来は自分で何かをしたいなと思っていました。
アメリカの大学を経由して、日本の大学を卒業後（慶応義塾大学法学部卒業、及び、慶應塾大学付属メディアコミュニケーション研究所修了）、アクセンチュアというコンサルティング会社に勤めました。その後、尊敬する方に声をかけていただき、インターネットビジネスの立上げに参画しました。そして、その後、もう一回別の会社に入るかどうか考えていた時に近しい人から言われた言葉が、起業のきっかけにもなりましたね。国を作ることや自分がやりたい事業をその人に伝えたら、「あんたがしなかったら誰がする？　自分でしたい事業があるなら、自分でしろ。だめだったらそれでいい」と言ってくれました。ありきたりな言葉ではありましたが、非常に近い人から言われたことの影響力は強かったですね。

冗談で言っていると思われるのですが、冗談のつもりはないんです。私は大学で国際政治を研究していたのですが、政治学を学ぶ過程で、理論的に考え約200年後くらいには新しい国というのが必要になるのではないかと考えています。200年後というとだいたい皆さん笑われますが。200年後に新しい国が必要になるならば、そのための礎は作ろうと思いたちました。
18歳で国を作りたいと考えた時は、その考えに対する明確な答えはなかったのですが、世界における横のつながりを知ることが必要だと実感していました。そのために海外を見ておきたいという理由で、高校卒業後はニューヨークとロサンゼルスに留学しました。
帰国後は日本の大学で（慶應義塾大学法学部政治学科）で、国際政治を研究したわけですが、その一環で「ブランド国家論」というものを研究していました。今後、国にはブランドが必要だ、という考え方ですね。そこで実際に各国のブランドを見聞するため、大学2年生の時に休学をして、海外80カ国を回りました。 　「国をつくる」という夢もそうですが、夢を持つというのは、何かしら人生の指針になると感じています。そのような個人的な経験から、「夢には力がある」と感じて、夢を売る事業を始めたという経緯もありますね。

5年後の事業計画では、今、開発しているアポロンというサービスとドリームエクスペリエンス事業のツートップを考えています。ただ第三、第四の柱も開発していきたいので今はまだなんともいえませんが。

個人的に、「It's show time.」という言葉を金科玉条にしているのですよ。「大変なときでもここからがあなたの見せ場ですよ、へこまずテンションをあげていきましょう」という意味で使っています。それは、アルカーナという弊社の事業にも繋がっています。ドリームエクスペリエンス事業であれば、「あなたの夢、あなたの見せ場はここにあります」と。今、開発しているサイトでは「ここがあなたの才能の見せ場です」というキーワードになります。そんな個人のショータイムを提供していくのが「アルカーナ」です。
　「アルカーナ」という言葉自体は、ラテン語で「箱舟」を意味するアルカ（arca）と英語の接尾語で「逸話」を意味するanaを組み合わせた造語で、「箱舟の物語」という意味です。「新しい時代へ旅立つ箱舟のような企業でありたい」という我々の想いが込められています。

「国を作る」という夢もありますが、今の夢はやはり、事業を成功させて個人へのエンパワーメントを実現することでしょうか。
話しはそれますが今の世の中は、お金というものが人や国を判断する時に大きな基準の１つになっていますが、しかし、別の評価があるのではないかと考えて、実際に今研究しているところなのです。
具体的に言うと「与えた程度」が新しい指標になるのではないかと考えているのです。自分が他の人にお金などを与えた程度が新しい指標になってもよいのではないかと。それをきちんと制度として取り組めば、新しい社会構造ができあがるのではないかと考えています。
「国を作る」という夢を実現するためにも、社会に対して自分は何ができるのかを考え、そのためになることを着実に実現していきたいですね。