株式会社Tスポット

現在は3Dインターネット参入サポートおよび次世代インターネットサイトの運営事業と、WEBサイトの運営サポート事業を営んでおります。
3Dインターネット参入サポートとは、企業や団体が「セカンドライフ」や「SPLUME」などの3D仮想空間に参入する際に必要となる諸手続きや担当者の教育、3D仮想空間内のコンテンツや仕掛けの企画・制作・運営など、プロジェクト全体を通してサポートするサービスです。3D仮想空間とWEBサイト上の2次元の情報を連携させた情報メディアを、弊社では「次世代インターネットサイト」と呼んでいます。従来のインターネット技術と、実際にそこにいるかのような感覚を体験できる3D技術とを組み合わせて、相乗効果を狙うインターネットサイト作りを目指しています。例えば、「セカンドライフ」内の企業とユーザーの携帯電話などとをつなぐ「ゆめ電話」の販売を行なっています。「ゆめ電話」とは、「セカンドライフ」内の企業サイトの受付に設置した電話機で、連絡先の電話番号を入力すると、その企業から折り返し電話がかかってくるサービスです。ボイスメッセージ機能やメールとの連動機能も備えているので、「セカンドライフ」内の支店に専属の担当者を配置できない企業にとっては、絶好のサービスになっています。

また、私自身がWEB制作事業からスタートしたこともあり、WEBサイトの制作受託も行っておりますが、現在はWEBサイト全般に関わる運営サポートに着眼を置いて事業を展開しています。WEBサイトを開設してみたものの、どのように自社のビジネスに活かせば良いか分からない企業や団体に対して、弊社がWEB担当となるような関係を作りながら、WEBサイトの運営を一緒に考え、事業発展に結び付けていくお手伝いをしております。このWEBサイト運営サポートのひとつの手段として、オリジナルキャラクターの開発を行っています。既存のWEBサイトにオリジナルキャラクターを盛り込むことで、WEBサイトの活性化を図り、より高いPR効果を狙うことができると考えています。

私は大学で生体物理学を専攻していました。神経ネットワークやたんぱく質の構造など、生体の動きを物理的に科学する学問です。在学当時、ちょうどインターネットが日本でも利用できるようになってきたときで、神経ネットワークとインターネットの相関関係（関係の有無も含めて）に興味を持ちました。インターネットに関わる仕事をしていこうと思ったのはこのときで、生命科学の研究者を志す集団の中では、とても珍しい存在でした。ベンチャー志向を持ったのもこの頃で、いずれはインターネットを使ったビジネスを自ら立ち上げたい、と思っていました。とは言うものの社会に出るにあたり、まず自分自身を磨いておく必要があると考え、情報システム関連の会社に就職しました。当時2000年前後は、インターネットはひとつの情報発信の手段でしかない時代で、基幹系にはなり得ていなかったのですが、就職先での大型汎用機システムの開発や運用業務の経験は、コンピューターシステムやネットワークの基本になる考え方やミッションクリティカルな構造など、インターネットが基幹系となり得るための要素や条件などを理解するために、大変良い機会だったと思っています。

インターネットの世界でより確実な環境、あるいは、よりこだわりのある上質なものを追求していきたいという思いが私にはあったのですが、2006年ころになって米国から日本に持ち込まれた3次元仮想空間との出会いが衝撃的でした。「インターネット上にまったく新しいサービスが誕生する。」これは大きなビジネスチャンスだと思い、3Dインターネットの分野で市場を確立していく活動に自分の身を置くことにしました。縁あって、セカンドライフ関連の専門書の執筆や監修などにも参画していましたので、「セカンドライフ」内での開発案件の受注を契機に、昨年（2007年）の7月17日に株式会社Ｔスポットを設立しました。3Dインターネットの有効な使い方を考え、より多くの人たちに使ってもらいたいという思いでスタートしました。

社名のTスポットのTはTree（木）の意味で、弊社のロゴマークは丸（スポット）の中に木が立っています。大きな木がどっしりと立っていて、その周りにいろいろな人や情報・仕事が集まり、そこから新しいものが生まれていく、そういう会社にしたいと思っています。

今後最も注力していくのは、次世代インターネットサイト運営事業になります。第1号の案件として「SPLUME」を利用したサイトをスタートしますが、他のサイトにも応用していく計画です。また、これまで携わってきた「セカンドライフ」内のコンテンツに関しても、より発展的な展開へと牽引していきたいと考えています。
現在、3Dインターネットサービス、特に仮想空間サービスは、いろいろな種類のものが出てきていますが、使用している技術も様々で市場もまだ大きくない状態です。これからどうなるか全くわからない分野ではありますが、近い将来には、ある汎用的なサービスが登場し、この市場にもたくさんの企業が参入してくるだろうと確信しています。そのときに、弊社が老舗としてきちっとした企画を打てるかが勝負になると思っています。それまでは、現在手がけている案件を丁寧に進めながら、スキルレベルとサービス品質の向上に重点を置いていくつもりです。そのスキルとサービスを持って、3Dがインターネットで当たり前になる時代に、弊社のサービスが3Dインターネットの中心ですよ、と言えるような存在になっていきたいと思っています。

今現在は、財務面での目標は敢えて掲げておりません。それよりもむしろ、一つ一つの案件を進める中で、3Dインターネットに関わる業務フローを確立することに注力しています。また、弊社の仕事はいろいろな企業の方とタイアップして進めていく場合が多く、立ち位置として企画・設計から参画し、実行段階ではディレクションを担当するなど、上流工程に携わっていくので、社員全員が同じ思いで外部の人たちと接し、社内でもお互いが常に成長し合えるような環境作りを目指しています。
また、企業である以上、自社員もパートナー企業の方も含めて弊社と関わりのある多くの人たちが、少しでも人として成長でき、かつ新しい技術やスキルを発見できるような会社にしていきたいと思っています。弊社と一緒に仕事をする人たちに、「Tスポットと仕事をしていると成長するし、仕事もうまくしくし、何よりも楽しい」と言われるような会社でありたいと思っています。

私自身は、未成年者を対象に社会に生きるための基礎を教える「ヒト」力育成の活動をしたいと思っています。何か新しい仕事を任されたときに自ら解決する能力や、初めてのことでも投げ出さずに何とかしようとする姿勢や心構えなどは、仕事を進める上でとても大切な要素となります。残念なことに、こういった力を身に付けて社会に出てくる人は、あまり多くありません。それは、就職活動を始める頃になって、慌てて自分の人生を考え出すため、結果的に十分な力を身に付けないまま就職してしまっているからだと思います。
自分は何をして生きていくのかを早めに考え、ある時点で心を決めなければいけません。そのためにはいろいろなことを経験し、たくさんのことを知らなければならないということを、中高生くらいの子どもたちと一緒になって考え、自分の将来を豊かなものにするための力を身に付ける手助けをしたいと思っています。
具体的には、アウトドアやキャンプなどを通じて、日常から離れて心を開放した状態で自分自身と真正面から向き合うなど、体験教室的な活動をイメージしています。
弊社の運営にあたっても「ヒト」力育成は大きなテーマと認識しており、若年層など社会経験の少ない人材を高い業務遂行能力を持った人財に育て上げながら、会社の成長を実現し、企業としての社会貢献につながる事業を創造していきたいと考えています。