株式会社コラボラボ

「女性社長.net」（http://joseishacho.net/）の企画・運営とPR業（プレスリリース配信や媒体掲載補助など）がメイン事業です。また、女性が経営する企業間のアライアンスをサポートするビジネスコーディネート業を行っています。

「女性社長.net」は全国各地で活躍する女性社長や女性の個人事業主の会員制データベースです。顧客開拓やアライアンス先を見つけるための情報源としてのみならず、PRの場としても利用することができます。2007年5月にオープンしたばかりですが、現在85社が登録。登録企業数はどんどん増え続けています。

サイトでは企業情報やプレスリリースの掲載、ブログの紹介、そしてセミナーやイベント等の情報を公開していますが、特徴的なのは企業情報だけでなく代表者の情報も公開していることです。そうすることで、サイト閲覧者の興味をより惹くことができるだけでなく、起業を志す女性達が自身のロールモデルを探す一助になればと考えています。

また、コーディネート業では、多くの女性経営者が「チーム」で事業が出来るよう支援しています。個々の会社の専門性を持ち寄ってコラボレーションする企画のコーディネートを、コラボラボが請け負っています。企画案件ごとにチームを組んで仕事をして、それぞれの会社の実績につなげています。

もともと起業志向はあまりありませんでした。しかしリクルート時代に経営者と働くことの楽しさをしり、次第に経営者のサポートを中心に仕事をしていきたいと考えるようになりました。しかし大企業の中にあって、自分の好きなことをずっと続けることは、なかなかできることではありません。「自分がやりたいことを長く続けるためには、起業するしかない。」入社3年目にして、そんな考えが芽生えていました。

その頃、父の病気が判明。幼い頃に母が他界していたので、兄弟で助け合って施設を探したり。仕事が当時激務だったのでバランスが大変でした。。父の介護をしたいと思うものの、仕事が面白かったので申し訳ないな。と思いつつ仕事に没頭する日々。

そんな中で、リクルート一恐ろしいと言われている役員の元で企画業務を担当。その仕事を区切りにしようと思っていたので独立を決意しました。事業内容に関しては、長い間仕事と生活のバランスについて考えていたことから、「女性の自立」と「経営者への支援」を二本柱にすることは自然の流れでした。

一番苦労したことは、信頼できるパートナー選びでしたね。資金力がないので、満足できるパートナーシップを築くことが難しかったです。HP制作では、パートナーを口説くのに半年かかりました。でも最後には熱意が伝わって、「女性社長.net」のサイトを格安で作っていただきました。そのほかにも多くの場面でたくさんの人に支えていただいたのは、本当に有難かったと考えています。

たくさんの経営者に会ってみると、男性の経営者は「事業拡大を目指しています」ですとか、「上場を目指しています」という方が多いですね。でも女性の経営者には様々なタイプの方がいます。拡大志向の方もいますが、あえてミニ企業志向で経営されている方もいて、だからこそ多様な成長パターンがあります。きめ細かくニーズに応えていくために、今後は成長パターンごとに細分化したサービスをつくり、たくさんの企業にサービスを提供できる基盤を固めたいと考えています。

日本の女性社長を一番知っている会社でありたいです。具体的には、登録社数1000社を目指します。また、「女性社長.net」だけでなく、セミナーなど様々な場面で女性社長を紹介できるようにしていきたいですね。たくさんの女性社長がメディアなどで紹介されることで、彼女たちを目標として起業を志す女性が増えてくるのではないか思うからです。

また、コーディネート事業に関しては、今後はもっとネットワークを広げ、いろんな会社の強みを活かしたコラボレーションのお手伝いができればいいですね。

さらに、今年から人材紹介事業にも取り組んでいます。紹介先はもちろん「女性社長が経営する会社」が中心です。そして紹介する人は「経営者を目指す女性」や「女性経営者と働きたい人」。この事業の根底には、起業する前に会社を経営するということがどういうことであるのかをしっかり見極めてほしいという想いがあります。また、現場に身を置くことで実践力もつき、起業した後のリスクが少なからず軽減されるのではないかと考えています。

現在、日本では年間1.5万人の女性が起業しています。しかし、一人で始めて相談する相手がおらず、自分のネットワークで完結してしまうことが多く、結果廃業率が男性経営者の２倍になっているのが現状です。家事や子育てとの両立など、様々なライフサイクルに合わせて事業を続けていくのが難しいのかもしれません。また、男性が人脈を築いて独立するのに対し、女性は勢いで独立してしまうことも多いのではないでしょうか。そういうわけで、女性社長さんの企業は小さく始めて小さく終わるところが多いのが現状です。

しかし、アメリカでは４人に１人が女性経営者。比較的小さい会社が多いのですが、ひとつの会社が平均5人の雇用を創出したりしているので、マイノリティーといえども無視できない存在になっています。今後は日本もそんな社会にしたい。日本の女性がもっと働きやすい環境をつくるお手伝いをし、日本経済全体が元気になったらいいなと考えています。