株式会社ビジャスト

弊社の事業は基本的には、採用支援サービス事業と、採用コンサルティング事業、雇用調整コンサルティング事業の三つです。
採用支援サービス事業および、採用コンサルティング事業では、メンバーシップ・エージェントサービスの「Dream Entry」という自社WEBサイトをメディアとした、中途採用と新卒採用のコンサルティングやエージェント業務（人材紹介）を行なっています。
さらに、応募者の資質を見極めるための総合診断ツール「パッション診断」プログラムや、社員教育のためのトレーニングプログラムなどをご提供させていただいております。
また、雇用調整コンサルティング事業では、企業における雇用循環の構築及び、人材や雇用におけるリスクヘッジなどをサポートさせていただいております。

私は、前職では、アメリカ大手のアウトプレースメント会社、チャレンジャーグレイクリスマス株式会社の日本法人代表取締役を勤めさせていただきました。
アウトプレースメントとは、いわゆるリストラをされた方々のメンタルケアと再就職を支援する事業です。1997年〜2003年くらいの間の日本は、空前の大リストラブームでしたよね。ですから、再就職支援は急成長のビジネスだったわけです。
リストラブームの時代は、人材会社も、即戦力となる中途の人材をいくらでも紹介できましたし、中途転職者の採用がスムーズに行えました。しかし2003年くらいから、世の中の流れが少しずつ変わっていった。中途の求職者層が動かなくなり、また少子高齢化も顕著になり、人材不足になっていったのです。

新卒者の多くは大手に採られてしまうので、日本のほとんどの中小企業は中途採用も新卒採用も困難になったのです。
採用手法の一つである人材紹介というサービスは、採用者の年収の３０％程度の紹介料が普通です。中小企業にとっては、紹介料は莫大な投資になってしまうので、自社で求人広告を出す。しかし求人広告の反応は悪くなり、また求人広告投資に費用がかかる。そんな悪循環に日本の多くの中小企業が陥ってしまったのですね。つまり「人材難倒産」が確実に起こり始めたのです。
このままでは日本の経済そのものが立ち行かなくなるのではないか。そういう危惧を私は抱き、何とかしなければならないと思ったわけです。

人材紹介会社が紹介料のハードルを下げ、なおかつ優秀な人材を企業に紹介できる仕組みをきちんと作れば、中小企業の雇用問題を解決できるはず。一方にはいい会社を探している求職者がいて、もう一方には雇用を求めている企業があるのだから、そのマッチングを確実に行なえば、「人材難倒産」を防げるはずだ。そう考えて私は、新たな人材ビジネスを始めようと思ったのです。それが起業の契機ですね。

最近は、「自分に向いている仕事がわからない」とか「やりたい仕事がわからない」と言って就職先を迷っている学生さんがとても多い。弊社ではプロのキャリアコンサルタントが、就活学生の要望にマッチする企業を紹介しているのですが、基本的には、「自分に向いている仕事は何か、自分のやりたい仕事は何かと考えるよりも、まず会社で働いて自分のできる仕事を増やしなさい。できる仕事が増えれば周囲から必要とされる。それがやりがいになり、自分の好きな仕事となる」というふうにアドバイスしています。

最近の学生さんたちは、自分にとって特別の仕事をしたいと考えている。特別でないとといけないとか、人と違わなくてはいけないという切迫感で苛まれている若者が多い。でも「普通」であり続けることがとても大変で、その「普通」にものすごく価値があると私は思っています。
　いい会社というのは、自分がいい場所だと思えばいい会社なのです。普通の会社で普通に仕事をすることは、素晴らしいことではないですか。自分に合った仕事を探すのではなく、自分が仕事に合わせていくほうが大事。仕事というのは、できることが増えてくると好きにもなれるものです。

「では、どういうふうに会社を選んだらいいのですか」と学生さんが聞いてくると、「入れてくれる会社に入ろう。入ってからできることを増やそう。できることが増えたら、やりたいこともまた違った視点で見えてくるから、そのときにまた考えればいい」という方針でアドバイスしています。
　実際に弊社では、長年新卒者を採用できなかった企業に、何名もの新卒者を紹介して採用していただています。企業側はそれで売上を伸ばし、また就職した方々にも非常に喜ばれています。
　若い人も、求められている会社で仕事をすればやりがいが出るし、やりがいが持てれば仕事も好きになる。好きな仕事は自然に一所懸命するようになるから、会社の業績も伸びるのです。

弊社が運営している「Dream Entry」は、設立当初は転職サイトでしたが、現在はエージェントサイトに進化しています。人と企業との間を繋ぐ。この確率を高めるためのエージェントサービス（人材紹介）を提供するのが弊社のポリシーです。
　通常の人材紹介会社は求職者を紹介する場合、年収500万であれば、30％の150万円を紹介料として取っています。弊社では、採用者の年収に関係なく定額で、中途は50万、新卒は40万というお値段で人材紹介を行なっています。

　人材紹介を依頼してくる企業は、「いい人を連れてきてね」と言うものです。ですが、弊社では、いい人材を連れて行くためにはいい会社にならないといけない、という方針でサポートしています。
もちろん弊社は、選りすぐりの人材を紹介しますよ。でも今は、企業側がいい人材を選ぶのではなく、求職者がいい企業を選ぶ時代になってきている。ですから、選んでもらう会社にしましょう、まず御社を変えましょう、それから御社に最適の人材を紹介しますよとご提案するのです。
優秀な求職者が、よくわからない会社に入りたいと思うわけがないでしょう。つまり弊社では、採用を望む企業側にもきちんとした提案をし、そうやって改善を図ることのできる企業だけに、やる気のある求職者を紹介しているのです。

採用面接のときに、企業の人事担当者が応募者に対して「我が社を選んだ理由を3分以内で言ってください」などと言う場合がありますが、そんな時代は終わったのです。3分あったら、応募者にその企業についてできるだけ興味を持ってもらえる話をし、この会社に入りたいと思わせなければならないのです。
そういう意味では、採用業務というのは究極の営業なのですよ。優秀な営業マンがいなければその企業の存続が危なくなるのと同じで、優秀な人事担当者が応募者を確実に採用していかなければ、人材難倒産の危機に陥るのです。

現在、「人材難倒産」は確実に起こっているし、今後ますます増えていきます。一番貴重な資源は間違いなく「人」になります。統計上では、2005年〜2015年で600万人の就労者が減るのです。そのうちの半分は15歳〜29歳の若年層の人たち。圧倒的な人数が減っていくわけですよ。
新卒を育てる余裕がないから中途の即戦力を採用したいという中小企業が、いまだに多いのですが、中途の即戦力が採れたのは95年から2003年くらいの間だけ。今ではもう幻想です。
　採用に関しては、新卒、中途のどちらを選ぶかは一対の問題。新卒の人に選んでもらえない会社が、無理やり中途の人を採っても、長く居ついてもらえません。新卒は大手に採られてしまう、中途は人材不足だなどと嘆いている場合ではありません。
どんな中小企業だって、その企業が存続しているのは本業で大手と勝負しているからでしょう。採用のための営業を本気でやれば、必ず人材を確保できるのです。
弊社はそのためのお手伝いをいたします。企業自体にいいものがあるから、人の雇用も可能になるのです。弊社は企業と人の媒介役に徹していくつもりです。